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【社内反乱を鎮めた日】

企業文化を守るために立ち上がった“民間警察”の真価


その社員は、一見すると真面目で有能な中間管理職でした。日々の業務に従事しながらも、心の奥には「会社は社員を大切にしていない」という不信感が根強くありました。そして、それは徐々に表面化していきました。

社長や上司の発言の揚げ足を取り、「経営陣は儲けだけを考えて社員を使い捨てにしている」と周囲に吹聴。自分に同調する仲間を集め、社内に“不満の輪”を広げる。その一方で、自らの意見に賛同しない部下には陰湿な評価操作を行い、会社に対しては「挨拶は義務か?」と法的根拠を盾にして反抗を続ける。

ある日、甲社のB社長は弊社ディフェンス・カンパニーに相談を寄せてきました。

「首にする理由が見つからない。でも、あの社員の顔を見るのが本当に辛い」。


【物語の始まり】

初めてお会いしたB社長の顔色は冴えず、体重も10キロ以上落ちていたといいます。社長という立場ゆえ、感情で判断することはできず、だが放置すれば社内崩壊の危機を孕んでいる。そんな板挟みの状態で悩んでいました。

我々ディフェンス・カンパニーは、ただ調査するだけではなく、企業と社員を守る「再生型の解決」を信条としています。この案件もまた、単なる「排除」ではなく、組織を守るための“分岐点”と捉えました。

【ディフェンス・カンパニーが提供した9つの解決策】

1.現場観察と記録の徹底収集

警察OBが社内ヒアリングと現場同行を通じて、当該社員が発するキーワード、態度、同僚とのやり取りを日誌形式で記録。数十項目にわたる非言語的な影響も文書化しました。

2.LINEや社内SNSでの不平発信の分析

社内コミュニケーションツールに投稿された内容をAIによって分類し、「士気低下に繋がる文言」や「他者の評価を誘導する発言」を定量的に解析。

3.部下の退職理由との突合

過去2年間で離職した社員の退職理由アンケートを再調査。その中に繰り返し現れた“あの人の存在”が、静かな証拠となりました。

4.評価制度の中立運用フレームの導入

当該社員による人事評価の偏りを防ぐため、第三者レビュー制を導入。部下への報復評価を抑止する実務モデルを構築。

5.新しい“社内の柱”を育成

社内に残る健全な若手社員に対して、メンター制度を整備。当該社員の影響下から抜け出す「第二のリーダー育成」に成功。

6.配置転換による秩序の正常化

部下を持たせない業務内容へ異動を行い、指導・評価の権限から離脱させる措置を決定。これは組織再編の一環として正式な手続きを踏み、就業規則に則った対応でした。

7.労働基準監督署からの調査対応

配置転換を“報復”と主張した当該社員が労基署に申し立てを行うも、我々は異動理由の正当性を示す業務記録・人事履歴・社内評価資料などを準備。担当官からも「問題なし」との判断が下されました。

8.直属上司への管理指導

当社警察OBの経験を基に、当該社員の直属上司や上層幹部に対して「問題社員への業務管理」「人事評価時の注意点」「不当評価の回避」などを具体的に指導。部下に圧力をかける言動への対応策や、正しい指導記録の取り方などをレクチャーしました。

9.組織教育の定着支援

解決後、社内教育の場をいただき、当社講師陣による社内セミナーを実施。「組織とは何か」「仕事の目的と誇りとは何か」「信頼される上司像」などをテーマに講演。組織全体に、崇高な目的意識と職業倫理を再浸透させる機会となりました。


【解決のその後】

当該社員の退職には、思いがけない“逆転劇”がありました。

配置転換後も表面上は冷静を装っていたものの、孤立化し始めたことに本人も次第に気づいていきました。かつて自分に同調していた社員たちが距離を置き、若手からの相談も一切なくなったある日、本人が自ら「自分はこの会社に必要とされていないのではないか」とB社長に直接面談を申し出てきたのです。

社長は決して感情的にならず、これまでの経緯を静かに語り、組織における信頼の意味を真正面から伝えました。しばしの沈黙ののち、その社員は深く頭を下げ、「退職という選択を、私の最後の責任の取り方としたい」と語ったとのことでした。

我々はそのやり取りを記録し、円満退職に向けた事務手続を支援。その社員は、最後の日に全社員の前で謝罪と感謝の言葉を述べ、去っていきました。「あの日あなた方と出会っていなければ、私は社長を辞めていたかもしれない」

その後、社内は静かに、しかし確実に変わっていきました。辞めた若手社員の一人が復職を申し出るという出来事もあり、組織全体の空気が澄み始めたのです。

ディフェンス・カンパニーは、単に“問題社員の処分”を提案するのではありません。企業の文化と未来を守るために、「誰も傷つけない構造改革」と「誇りを育てる教育」を共に描くのです。


【おわりに】

社内の空気を汚すのは、大声ではなく“ささやき”です。だからこそ、放置は許されません。ディフェンス・カンパニーは、企業と従業員の双方にとって最善の出口を見つけるために、冷静に、しかし情熱をもって向き合い続けます。あなたの会社の未来が曇る前に、私たちにその兆しを預けてください。


【ディフェンス・カンパニーの格言】

井戸を汚す者は、やがて渇きに泣く

※ 組織という井戸に不信や陰口という毒を流し続けた者は、最後にはその井戸の水を失い、自らも苦しむことになる。秩序と信頼を壊す者は、やがてその代償を背負うのです。

※ 小さな問題社員も放置すれば、周囲の士気・信頼・組織文化全体を蝕む毒となりうる。早期発見・的確対応こそが企業の生命線なのです。


※本記事は、危機管理コンサルタントとしての見解を示したものであり、法的助言や法律事務の提供を目的とするものではありません。 法的判断が必要な場合は、当社の顧問弁護士をご紹介させていただくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。