見抜けなかった素性が企業を崩壊に導く瞬間
企業の採用活動において、一見して真面目で優秀に見える人物が、実は反社会的勢力や半グレと関係していたというケースが後を絶ちません。暴力団排除条例やコンプライアンス意識が高まるなか、経営者や人事担当者の見落としが重大な経営リスクにつながる可能性が高まっています。採用後に発覚した場合には、取引停止、顧客離れ、株主からの批判、果ては役員の責任追及にまで発展しかねません。
【問題の本質についての分析】
問題の本質は「人事情報の信頼性と調査力の乏しさ」にあります。履歴書や面接で表面的な情報に頼るだけでは、背後関係を見抜くことは困難です。また、企業側が「犯罪歴や交友関係の調査はプライバシーの侵害になる」と誤解し、リスクに目をつぶる体質も一因です。さらに、入社後にトラブルが起きても、就業規則や誓約書が曖昧で排除できない、または訴訟リスクを恐れて対応を誤るケースもあります。
【ディフェンス・カンパニーが提供する対応策】
〇 事前スクリーニングの高度化
当社が提携する調査機関と連携し、過去の勤務先、SNSの投稿履歴、風評情報までを網羅的にチェック。合法的な範囲内で、徹底したバックグラウンド調査を実施。
〇 採用契約時の誓約書整備支援
反社会的勢力との関係を明確に否定する誓約書を、法的観点から整備。当社顧問弁護士の監修のもとでリスクを見据えた契約設計を支援します。
〇 雇用契約書への反社条項明記
雇用契約書には、「反社会的勢力との関係が判明した場合は、即時契約解除となる」旨の条項を盛り込むことが不可欠です。当社は、雛形の提供だけでなく、就業規則との整合性も踏まえてご提案します。
〇 雇用後に反社と判明した場合の解雇対応支援
雇用後に反社関係者と発覚した際には、当社が連携する顧問弁護士の監修のもと、懲戒解雇・普通解雇のいずれが妥当かを判断し、訴訟リスクを見越した戦略的対応を設計します。
〇 抗議・報復への対応マニュアル構築
反社やその関係者からの抗議や圧力に対しては、元警察幹部による実戦的な対処マニュアルと訓練を提供。社内の動揺を防ぎ、毅然とした対応を可能にします。
〇 面接技法の高度化研修
表面上の受け答えでは判断できない隠された経歴や態度を見抜くための「警察式面接技法」を伝授。元捜査一課の経験を活かした独自ノウハウです。
〇 従業員の内部モニタリング支援
入社後に異変や不審点が見られる場合の報告体制構築、第三者通報窓口の設置を支援し、早期察知・即時対応を実現します。
〇 契約解除・損害回避の戦略構築
リスクが顕在化した際に、適切かつ穏便に関係を終了させる方法を設計。顧問弁護士と連携し、解雇の正当性・訴訟リスク低減を同時に担保します。
〇 反社チェック制度の外部化と定期実施
自社内での対応に限界がある場合、当社との顧問契約を通じて、反社チェックを第三者的に運用する体制を提案。企業の信用を守る「外部監査」機能を担います。
〇 コンプライアンス教育の再構築
全従業員に対する定期的な教育研修を提供し、組織全体として反社排除の意識を強化。特に採用・人事・経営層への研修に力を入れています。
【法的根拠と解説】
企業は、暴力団排除条例に基づき、反社会的勢力と取引・雇用関係を持たない義務があります。契約書に明示的な反社排除条項を設けることは、民法第90条「公序良俗に反する契約は無効」との整合性が取れ、法的効力が認められています。また、従業員が反社と判明した場合には、就業規則に基づく懲戒解雇や退職勧奨が可能となります(東京地裁平成22年9月8日判決など参照)。
【おわりに】
人は見かけでは判断できません。そして、企業という社会的責任を負う存在にとって「知らなかった」では済まされない時代が到来しています。採用は未来を選ぶ経営判断そのものであり、経営者の責任が問われる局面でもあります。
ディフェンス・カンパニーは、刑事の目線、法の知識、実務の経験を融合し、企業の採用リスクを根本から守る体制を提供しています。顧問契約をご検討の企業様は、お気軽にご相談ください。
ディフェンス・カンパニーは、困っている人、企業、社会に手を差し伸べる存在であり続けます。
【ディフェンス・カンパニーの格言】
疑わしきは照らすべし
人を疑うのではなく、見抜く力と備えこそが信頼を守る最大の防御策である。
※本記事は、危機管理コンサルタントとしての見解を示したものであり、法的助言や法律事務の提供を目的とするものではありません。 法的判断が必要な場合は、当社の顧問弁護士をご紹介させていただくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。