警察が受理しないその裏にある構造的な「誤解」とは
「弁護士が作成した告訴状が、なぜ警察に受理されないのか?」 この問いに、現場の警察官すら明確に答えられないケースがあるほど、現代の告訴状不受理問題は深刻化しています。
被害者やその代理人である弁護士が、法的構成を整え、証拠も添えて提出した告訴状が、「これは民事だ」「証拠が足りない」と突き返されてしまう。
実際、当社が顧問として支援している法律事務所からも、 「明確な構成要件があるのに受理されなかった」 「怒鳴りたい気持ちを堪えて戻ってきた」 といった声が後を絶ちません。
この現象は、単なる警察の怠慢ではなく、「文書文化の断絶」とも言うべき、法曹界と警察組織の「構造的な非対称性」に原因があります。
【問題の本質についての分析】
〇 警察官と弁護士が慣れ親しんでいる「書面」が違う
弁護士は「法的構成」「裁判官への説得力」を重視した告訴状を作成します。一方、警察官は「割出経過報告書」と呼ばれる、犯人を逮捕するために裁判所へ提出する書面に慣れています。
この割出経過報告書は、犯人の特定経緯や逮捕理由が時系列で克明に記され、事実と証拠を論理的に積み上げる文書です。
しかしこの文書は、刑事裁判では証拠として提出されることがほぼなく、弁護士が目にする機会は極めて稀です。
そのため、弁護士が「警察が読み慣れている文書構成」を知らないまま、法曹界的な書式で告訴状を作成してしまい、 警察官が「難解」「抽象的」と判断し、不受理とする事態が生まれているのです。
〇「受理される告訴状」は「法律的に正しい」だけでは足りない
警察官は、内容の正確さよりも、
・ 違法性が明確か
・ 構成要件に該当するか
・ 証拠が整理されているか
を直感的に判断できることを重視します。
したがって、告訴状は“警察官が読んで納得できる構成”である必要があります。
しかし、弁護士が「警察官のために割出報告書のような幼稚な書面など作れない」というプライドに囚われると、結果として依頼者の被害回復の機会を失ってしまうのです。
【ディフェンス・カンパニーが提供する解決策】
〇 警察文化を熟知した元捜査官が、文書構成の戦略をアドバイス 警察組織で数百件の逮捕状請求・告訴状審査を経験した当社の警察OBが、弁護士の先生方に「読みやすく伝わる構成」への調整を助言します。
〇 時系列の整理や証拠構成の整理を支援 文書の論理性を担保しつつ、警察官の理解力に沿った「ストーリー構成」にリメイクする助言を提供します。
〇 被害者の不満を聞き取って必要な訴求要素を拾い上げる ヒアリングの段階で、警察の受理を阻む「見えない要因」を特定し、書面化前に整理します。
〇 弁護士と共同で、告訴状の提出タイミングや窓口戦術を戦略化 書面内容のみならず、「誰に・いつ・どこで提出するか」という実務戦術まで共有します。
〇 再提出戦術を見据えた“第二波構成”の設計 一度不受理とされた場合でも、再構成のうえで再提出するための構成テンプレートを弁護士へ提供。
〇 警察がどうしても動かない場合の“伝家の宝刀”も準備 詳細は公開できませんが、警察組織に働きかける“ある方法”を当社は熟知しており、必要に応じて弁護士と連携し実行します。
【法的根拠と解説】
告訴の受理義務の根拠は、刑事訴訟法および犯罪捜査規範に基づき、告訴権者の申告が犯罪の構成要件該当性・違法性・有責性を明確に示している場合に、捜査機関はこれを受理しなければならないという法の趣旨にあります。
また、受理されない場合の対応についても、「告訴状提出義務」に関する法的拘束はないという判例的理解が多く、受理を引き出すには「受理せざるを得ない構造」に書面を仕立てる必要があります。
その視点において、当社のような警察組織を熟知した立場の戦略的な支援は、弁護士による告訴業務を側面から補完する上で非常に有効です。
【おわりに】
告訴状が受理されないことで被害者が泣き寝入りし、弁護士が憤りと無力感を抱えている今こそ、「警察が動く文書とは何か」という根本的な問い直しが必要です。
私たちディフェンス・カンパニーは、法的に正しいだけではなく、「現場が動く構造」を熟知しています。
依頼者のために、弁護士の先生方と手を取り合い、確実な結果に導くサポートを提供します。
ご相談は無料で承っております。
ディフェンス・カンパニーは、困っている人、企業、社会に手を差し伸べる存在であり続けます。
【ディフェンス・カンパニーの格言】
巧詐は拙誠に如かず
どんなに洗練された技術も、相手に伝わらなければ無意味。誠意と理解への工夫こそが突破の鍵となる。
※本記事は、危機管理コンサルタントとしての見解を示したものであり、法的助言や法律事務の提供を目的とするものではありません。 法的判断が必要な場合は、当社の顧問弁護士をご紹介させていただくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。